415系は交流20000V50Hz専用の403系、60Hz専用の423系を統合した50・60Hz両対応車で、1971年から製造されました。JR東日本には249両が継承され、JR化後に54両が追加で製造されました。クハ・サハは電源が関係無いことから411形となっています。
20m級3扉車体で、定格120kW出力のMT54主電動機を搭載しています。基本番台である0・300番台はセミクロスシートで、77両が製造されました。1978年から112両が製造された100・200番台はシートピッチの拡大などを行った改良車となっています。1982年からは常磐線の混雑対策としてロングシートの500・600番台が96両製造されました。1985年からはつくば万博輸送のため4両固定を7両固定にするための中間車が62両製造されました。700番台となり、車内は再びセミクロスシートとなりました。1986年からは211系に準じたステンレス製となった1500番台が国鉄時代に84両、JR化後に52両が製造されました。また編成組換により中間車が不足したためサハ411-1601・1701が、2階建て構造の試験のためクハ415-1901が製造されました。
401系・403系との併結も可能で組換も多く行われてきましたが、改番を伴う改造はサハ411-707を先頭車化しクハ411-701にしただけでした。
E531系の投入により廃車が始まり、鋼製車は2007年3月改正で定期運用が消滅しました。廃車になった車両のうち500番台8両、1500番台4両がJR九州に譲渡されました。ステンレス車は一部を除き存続し、常磐線友部以北・水戸線で運用されていましたが、2014年からE531系の増備が再開し、2016年3月26日ダイヤ改正で定期運用が消滅しました。その後しばらく留置されていましたが、徐々に解体され2017年8月に全廃となりました。